ここ数年、ダイエットというと低糖質ダイエットが話題を集めてきました。
あなたの周りにも、短期間で痩せて周囲から驚かれた人がいるのではないでしょうか?
そういう人を目にすると、ついつい興味を持ってしまうのも無理はありません。
しかし低糖質ダイエットの辛さや、リバウンドの噂もチラホラ耳にします。
最近では、必ずしも最適なダイエット方法なのか、疑問を持つ方も増えています。
そこで今回は、低糖質ダイエットの効果とその疑問点から考えてみることにしましょう。
●低糖質ダイエットとは?
低糖質ダイエットは、一日平均200~300gを摂取する糖質の量を20~40gに減らすことで、身体の中にある脂肪を分解し体重を減らすダイエット方法です。
激しい運動を行う必要がなく、効果が出やすいという理由で急速に広まりました。
これまでダイエットの絶対条件だと考えられてきた食事制限がないため、満腹感を得たまま痩せることができるのが特徴です。
●低糖質ダイエットが注目を集める理由
改めて、低糖質ダイエットが注目を集めるポイントを見てみましょう。
1.血糖値の上昇を抑える
糖質を制限すると、身体が余分なインスリンを分泌しなくなり、体内で糖質を溜める必要がなくなります。
身体に溜めていた中性脂肪を糖質のかわりにエネルギーとして消費するようになるので、血糖値の上昇を抑えることができます。
2.食事の量を減らさない
低糖質ダイエットは、ごはんやパンなどに多く含まれる糖質の摂取量を減らすことで、体内の脂肪を消費しやすくし、体脂肪を落とすダイエット方法です。
食事の量自体を減らす必要がないので、人気を集めています。
低糖質ダイエットは、糖質さえ制限すればたんぱく質や脂質は食べても問題ないというメリットを持っています。
そればかりか、アルコールも焼酎やウィスキー、ブランデー等の蒸留酒や辛口ワインなら飲んでも問題ありません。
食べるときにカロリーの消費量を計算する必要もありません。
食事量を減らさないため、空腹感に悩まされることがないのが特徴です。
3運動しなくても効果が出やすい
低糖質ダイエットはカロリー制限を行わないので、筋肉の分解があまり起こりません。
運動量を極端に減らさないかぎりは、筋肉量が維持され基礎代謝量が減りにくいので、運動をしなくても効果の出やすいダイエットと言われています。
●低糖質ダイエットのデメリット
良いことばかりのように思える低糖質ダイエットも、もちろんデメリットはあります。
1.やる気がなくなる
通常、糖質を摂取するとドーパミンと呼ばれる物質が分泌され、一時的に快楽に似た効果を人間の脳にもたらします。
しかし低糖質ダイエットで摂取される糖質が制限されると、ドーパミンの分泌が減るため、ダルさを感じたり、やる気がなくなることもあります。
時間が経つにつれ多少は慣れていきますが、最初は大きく悩まされるでしょう。
2.長期のデータがない
低糖質ダイエットは歴史が浅いため十分にサンプルが計測されておらず、長期に渡る臨床データがありません。
医学的に否定的な見方をする人もいるため、あまりお勧めしないお医者様も多いようです。
3.リバウンドする可能性がある
低糖質ダイエットは摂取する糖質を極端に制限するため、身体が一時的な糖質の飢餓状態になります。
もし糖質制限を止めてしまうと、身体はそれまでより積極的に糖質を取り込もうとします。
こうなると今までよりも糖質の吸収が活発になり、リバウンドする可能性が高くなると言われています。
●低糖質ダイエットに代わる肉食ダイエットとは?
多くの人から支持されている低糖質ダイエットですが、このようなデメリットを把握した上で実践しないと、逆効果になってしまいます。
そこで、当サイトでは新しいダイエット方法として、「肉食ダイエット」を提案します。
これは、名前の通り肉を中心に摂取するダイエットです。
肉を中心に摂取しながら体重を落とすというと、「肉はダイエットによくない」という固定観念を持っている人は驚かれるかもしれません。
しかし最近の研究で、肉はダイエットに良い影響を与えることが分かってきています。
それでは、肉食ダイエットの持つ効果をご紹介いたします。
●肉食ダイエットの効果
1.基礎代謝を高め、脂肪を燃焼する
肉には「たんぱく質」が多く含まれています。
たんぱく質は身体を構成する三大要素の一つで、通常、人体の約20%を占めています。
たんぱく質は筋肉を作る材料なので、摂取すると筋肉の量が増大し基礎代謝量が増大するのです。
代謝を上げることで、脂肪をより多く燃焼させるようになります。
2.太りにくい体になる
赤身の肉には、「L・カルニチン」という成分が多く含まれています。
L・カルニチンはアミノ酸の一種で、脂肪の燃焼をサポートする役割を持っています。
継続して摂取することで、基礎代謝量が上がり、脂肪が燃焼しやすくなります。
余分な脂肪を燃やすことで、太りにくい体になるのです。
3.ストレスが軽減される
意識することはないでしょうが、お肉を食べるとき人間の脳は満足感を覚えています。
例えば口をもぐもぐと大きく動かしたり、歯で噛みつぶしたりする行為は人間の脳に満足感を与える運動で、ストレスを軽減させる働きを持っています。
お肉を食べる事で、満腹感・満足感を得られストレスも軽減されます。
4.食べ過ぎを抑制する
体内のたんぱく質が不足すると、人間はそれに代わるエネルギーを求め、甘いものを摂り入れようと脳から命令をくだします。
すると実際には満腹であるにもかかわらず、まるで空腹であるかのように錯覚し何かを食べようとしてしまいます。
しかし、肉にはたんぱく質が多く含まれているので、そのような錯覚を起こすことがなく満足感も長く続きます。
肉は、食べ過ぎや間食を制限する効果もあるのです。
●肉食ダイエットの注意点
ここまで肉の持つプラスの効能が分かって頂けたかと思います。
しかし、肉ならなんでも良いということではありません。間違った方法で摂取をすると、逆に太ってしまう恐れがあるからです。
次に、肉食ダイエットのポイントを4つご紹介します。
1.低カロリーのお肉を選ぶ
当たり前かもしれませんが、肉食ダイエットにはなるべくカロリーの低いお肉が向いています。
肉は部位によって、10倍以上もカロリー差があります。事前に調べて、なるべく高カロリーの部位は控えるようにしましょう。
また、ソーセージやハムなど、加工された肉は保存料や糖分が多く含まれているので高カロリーになりがちです。これらも控えておいたほうが無難でしょう。
2.脂身・皮は落として食べる
肉の皮や脂身部分も高カロリーです。調理するときや食べる前にその部分を落とすだけでもカロリーの摂取を抑えることが出来ます。
皮や脂身部分はなるべく食べないようにしましょう。
3.調理方法に気をつける
肉の調理方法によってもカロリーをカットすることができます。
例えば、揚げると肉が油を吸収しますが、焼くと肉から余分な油が落ちてカロリーを大幅に減らせます。
調理に油をあまり必要としない煮込み料理もカロリーをカットする調理法です。
なるべく余分なカロリーを吸収しない調理方法を選びましょう。
4.肉だけの食事にしない
あまり肉ばかりを摂取しすぎると、中性脂肪が増え生活習慣病などを引き起こしてしまいます。
たんぱく質は、魚や大豆製品、小麦製品、卵などにも含まれていますので、肉以外からも摂取するようにすると良いでしょう。
また肉と一緒に野菜などをバランスよく食べて、生活習慣病を防ぐようにしましょう。
●種類別!肉食ダイエットのポイント
ひとくちに肉といっても肉には多くの種類があります。
肉の種類ごとの特徴を見ていきましょう。
鶏肉
カロリーが少ない肉といえば、多くの方が鶏肉を思い浮かべるのではないでしょうか。
実際に体重管理が重要なプロのスポーツ選手は、鶏肉を多く食べています。
その理由は、「高たんぱく質低脂肪」「コレステロールの量を改善するナイアシンが豊富」「必須アミノ酸のメチオニンを含む」「余分な脂肪を包み込み脂肪肝を防ぐ」といった特徴を持っているからです。
また、鶏肉は肉の中に脂肪層がなく、皮部分に脂肪があるために調理するときに取り除きやすいのです。
食べても、鶏肉の脂肪には不飽和脂肪酸のオイレン酸などが多く含まれているので、血中脂肪を下げるという作用を持っています。
他にも、
・バランスよくアミノ酸が摂取できる
・コラーゲンが多く、カルシウムの吸収や皮膚の保水性をアップする
・ビタミンAが豊富なので、美肌づくりに適している
など、多くの美容や健康に良い成分が含まれています。
鶏肉はダイエットだけではなく、美容や健康にも良いお肉なのです。
豚肉
古くから日本で食されている豚肉は良質なたんぱく源であり、疲労回復効果の高いビタミンB1が豊富に含まれています。
沖縄は長寿の人が多い地域として知られていますが、それは生活習慣病に効果のある昆布と豚肉を組み合せて、よく食べるからだともいわれています。
豚肉はビタミンB1、ビタミンB2が特に多く含まれており、疲労回復、ストレスの緩和、風邪予防にも効果があります。
さらにコレステロールを下げるオレイン酸やステアリン酸も多く、体の皮膚や神経を健康に保つナイアシンも豊富です。
中でも最も効果が高いのは、脂肪を燃やすカルニチンの存在です。
カルニチンは脂肪をエネルギーに変換して代謝をあげる効能を持っています。
豚肉には、このカルニチンが鶏肉の約7倍も含まれているのでダイエットに最適です。
豚肉こそダイエットに最も効果的だという人も少なくなりません。
牛肉
牛肉と聞くとダイエットの大敵だと思っている人も多いでしょう。
確かに牛肉は鶏肉や豚肉に比べるとあまり脂肪を燃やす効果を持っていないように考えられていまが、一概に言い切ることはできません。
例えば、前述した脂肪を燃焼させる効果のある「L・カルニチン」は、鶏肉や豚肉と比較しても牛肉が最も多く含んでいますし、たんぱく質の量も豊富です。
また、ダイエットの大敵とされる牛肉の脂身は、確かに高カロリー高脂肪ですが非常に腹持ちが良いという特徴も持っています。
これは次の食事の量や間食を減らすということにつながりますので、長い目で見るとカロリーの摂取量を減らすことを意味します。
一口に牛肉と言っても食べ方によって体に与える影響は全く変わってきます。
牛肉は、工夫することでダイエットに役立てることができるのです。
●あまり知られていない肉食ダイエットの秘密
モデルさんがお肉を食べる理由
みなさんは、ファッションショーなどで活躍するプロのモデルさんがどのような食生活を送っていると思いますか?
野菜中心のヘルシーな食事でしょうか?
実は、世界的に活躍しているモデルさんほど肉を中心とした食生活を送っています。
ただし口にするのは脂身の少ない赤身の部分が中心。
なぜなら、上記の説明のように、肉の赤身には「L-カルニチン」という成分が多く含まれているからです。
L-カルニチンを摂取することで新陳代謝が活発になり脂肪を燃焼しやすい身体になるよう意識しているのです。
その上で、運動を取り入れることで素晴らしいプロポーションを維持しているのです。
多くの高級ホテルは、実は肉を朝食に提供しています。
日本ではあまり朝から肉を食べる習慣はありません。
しかし、実は朝こそ肉を食べるのがダイエットには効果的なんです。
なぜなら、肉に含まれるたんぱく質は脳を目覚めさせる働きを持っているからです。
脳の目覚めが早いと朝から活動的になり、一日の運動量が大幅に増えることが分かっています。
さらに、肉の持つ栄養素がゆっくりと身体に吸収されていくので腹持ちが非常に良くなります。
その後の食べ過ぎを抑制することになるので、余分なカロリーを摂取することがなくなります。
この特徴に注目しているのが都心の高級ホテルです。
国内外から多くの宿泊客が集まる高級ホテルでは、朝食で肉を使うところが増えています。
実は健康によい
肉は、健康に良い栄養素がたくさん含まれています。
例えば、肉に多く含まれるたんぱく質は、身体に摂り込まれるとアミノ酸へと変化し身体に良い影響を与えます。
特に必須アミノ酸は体内で生成することが出来ないため、食物から摂り入れる必要があります。
肉は、この必須アミノ酸の含有量が、豆腐などの大豆製品などよりもずっと多いことが分かっています。
また、ビタミン類も多く含まれています。
ビタミンAは皮膚や目の健康を守りますし、ビタミンDは骨や歯の成長を促進します。
ビタミンEは抗酸化作用、血行改善、生殖機能の維持といった効果を持っていますし、ビタミンKは骨粗しょう症を予防します。
これらの脂溶性ビタミンは他の食物にはほぼ含まれていないため、肉から摂取するのが望ましいのです。
肉には豊富な栄養素が含まれており、人間が健康を維持するのに必須な食物なのです。
●腹いっぱい肉を食べて痩せる「肉食ダイエット」
今話題の「肉食ダイエット」について解説してきました。
既成概念にとらわれてしまっていた方にとっては、まさに目からうろこだったのではないでしょうか?
「低糖質ダイエット」などの旧来型のダイエットに取り組むと、間違いなく痩せることはできるでしょう。
しかし、幸せに痩せることは難しいと思います。
今回とりあげた肉食ダイエットを試してみて、“お腹いっぱいにお肉を食べて痩せる”幸せを実感してください♪